タロットカード解説本のランキングも作成しました。
私の独断と偏見だけでおすすめするタロットカードをランキング形式で紹介したいと思います。目指すはベスト100です。現在はベスト30ですが随時追加していきます。
こんな方にこのランキングを参考にしてもらいたいと思っています。
- タロットカードが欲しいけど何を選べばいいか分からない
- 世の中にどれだけのタロットカードが存在しているのか知りたい
- おすすめのデッキを知りたい
- 見知らぬデッキを探している
- たんなる興味本位
ここで紹介するタロットカードは基本的に海外製品なので解説書を含めて説明は全て英語で書かれています。ある程度の知識を持っている方なら直感で読み取ることもできると思いますが、初めての方はカードとは別にタロット占いの解説書も用意しておくのが無難です。いくつかのカードは日本語解説付きもあるので気になる方は探してみてください。
それぞれ書いている時期が違うので「ライダー版」と「ウェイト版」のように同じ意味でも表記方法が変わっていたりします。どうにか読み取ってください。
第30位 ~ 第21位
第30位 Barbieri Tarot
イタリアのイラストレーターであるパオロ・バルビエリさんが手がけたタロットカード、その名もバルビエリタロット。そのまんまの名前です。熱気溢れる活動的な印象のデッキです。
デザインはゴシックなファンタジーといった感じ。ドラゴンや騎士といったキーワードが好きな方なら気にいると思います。パッケージの絵柄にピンとくれば問題なし。
カード本来の意味よりも作者独自の解釈が強く表れているため実践的ではないかもしれません。一般的な思い込みに捕らわれず、バルビエリタロットのカード一枚一枚から読み取れるイメージを素直に受け入れて自由なリーディングをするための応用力が必要になってきます。
だからといって鑑賞用のカードと割り切るのはもったいないです。バルビエリタロットに限ったことではありませんが、独自の世界観を持っているカードほどリーディングがピタリとハマったときは物凄い説得力が生まれます。一度でもこの快感を覚えてしまうと病みつきになって他のカードを使わなくなってしまうので注意。
第29位 Nicoletta Ceccoli Tarot
素晴らしく幻想的で愛くるしいタロットがこのニコレッタチェッコリです。なんと登場人物は全員女の子!キングやナイトも女の子です(笑)どのカードにもとても可愛い女の子が描かれています。女の子といっても女性が好む可愛らしさなので男性諸君は注意。おそらくハーレムデッキとはいかないでしょう。個人的にはなんとなくポニョを思い出しました。
どの少女も表情は乏しくどのカードも無表情か目を閉じています。悲しげで儚い印象を受けます。どうしてもネイティブな感情を持ってしまうため、そういった意味では実占用として使うには手古摺りそうです。絵師であるNicoletta Ceccoliさんの作品をタロットカードにしたものなのでタロット本来の意味と絵柄が少々合っていないのでは?と思うものも。
鑑賞用なら評価は満点、実占用なら評価は厳しい。トータルで考えるとプラマイゼロで及第点ってところかな~。パッケージに惹かれるならおすすめと言ったところ。もちろんこのデッキで占いを極めるのも有りだと思います。一般的なデッキよりは難しいというだけで無理ではありません。ある程度の知識は必須ですけどね。
第28位 Deviant Moon Tarot: Borderless Edition
一癖も二癖もあるユニークなデッキがこのディビアントムーンタロット。第一印象は「なんだか怖いカードだなぁ」と、パッケージを見ただけでも十分に伝わるかと思います。22位のGhost Tarotの暗い雰囲気や20位のDark Fairytale Tarotのような黒いイメージとはまた違った不気味さを感じるデッキです。機械的というか、お面のような無機質な表情がそう感じさせるのでしょう。ではタロット占いには向いていないかと言われるとそんな事はありません。
このカードを見て頭によぎったのが能面だったんですね。白い顔で眉毛が太い女性のお面です。能面って無表情ですけど、笑っているように見えることもあれば、怒っているようにも見えることもありますよね。これってその時の心理状態がダイレクトに表れているからだと思うんです。楽しいときなら笑顔に、イライラしているときならまるで鬼の形相。
ディビアントムーンタロットもまさにそれです。同じカードでも精神状態によって見え方が随分と変わってきます。毎回意味が変わるのは他の占いだとマイナス要素になりますが、自らの深層心理に問いかけるタロット占いではプラスに働きます。78枚のカードに自分で表情を宛がえばカードが与えるメッセージは無限大に広がります。人を選ぶデザインですが幅広いリーディングを求める方には良さそうです。
第27位 THE HERMETIC TAROT
メーソン系団体英国薔薇十字協会の会員が創設した団体ゴールデンドーン(黄金の夜明け団)が儀式のときに使用したとされているのがこのハーメチックタロットです。直訳すると秘儀を内包したタロット。そもそもタロットカードは魔術結社から発祥したものでそれ自体が非常にオカルティックな存在ですが、このタロットはミステリアスさがさらに増しています。ゴールデンドーンの教義やシンボルが盛り込まれており、このカードで魔術が使えるようになるのでは?と感じるほど。
初心者には扱うのが難しく上級者向けのデッキです。その理由の一つが白黒であること。タロットカードといえば色鮮やかで美しいデザインを思い浮かべますが、このデッキには色艶は一切なく、真っ白な背景に黒い線のみでデザインされています。それでいて繊細に描かれたカードには物凄い量の情報が詰まっています。その道のプロでも一枚のカードから全てを読み取るのは難しいでしょう。
様々なタロットカードの中でも随一の難解さを誇るハーメチックタロットですがとてつもないパワーを兼ね備えているデッキでもあります。単純な占いに使えるような代物ではなく、世界的事象を予言したり、人生をかけた壮大なテーマを占うときに使用するデッキだと思います。このデッキからはそれだけの威力を感じます。魔術系タロットカード最高峰のデッキです。
第26位 Dreaming Way Tarot
淡い色合いが特徴のドリーミングウェイタロット。人物の表情が豊かなところが素晴らしいですね。タロットで描かれる人物は大抵無表情のことが多く、リーディングするときは背格好や背景が主なポイントとなります。このデッキは表情からも情景が読み取れるところが面白いですね。
威厳の象徴である皇帝は威張り散らしているわけではなく、人の上に立っているからこそ感じる苦悩や不安を感じさせる表情をしています。ネガティブな感じではなくどちらかといえば「次はどう進めようか」といった先を見渡して考察している様子です。母性を象徴する女帝は妊娠して大きくなったお腹を擦りながら安らかな笑顔を浮かべています。
全体的に明るく素直なカードなので深読みする必要がなく、良いカードは良いとストレートに受け取れるデッキです。女の子が好きそうな絵柄だと思います。人物も年頃の女の子がよく登場します。怖いカードがないのも嬉しいですね。
第25位 Dali: Tarot Universal
スペインの天才芸術家サルバドール・ダリはご存知でしょうか?代表作は「記憶の固執」、芸術に疎い方でも一度は見たことがあると思います。写実的ながらもどこかシュールな絵画はアメリカを中心に人気を博しています。そんなダリがなんとタロットカードのデザインもしていたというから驚きですね。
ダリタロットというだけあってカード自体も奇怪なデザインに溢れ、ダリ独特の解釈が目立ちます。とは言っても従来のタロットとそこまでかけ離れてはいないので基本を知っていれば難なく使いこなせるはずです。奇才と謳われただけあってカードにもイタズラ心が散りばめられています。有名作品をコラージュしたり落書きをするような遊び心。芸術性の高いデッキですがポイントはしっかり押さえているので占い用にも使えます。
タロットカードの伝統性にダリの天才的なフィルターを通すことで魔術的な雰囲気さえ漂うほどアートな作品に仕上がっています。ダリの力を借りて占えば的中率も飛躍的アップするかもしれないですね。しないかもしれませんけど。ダリの画集としても素晴らしいですが、鬼才な人間がタロットカードを描くとどうなるかといった視点からも楽しめるデッキです。
第24位 Spiral Tarot Deck
スパイラルタロットは古代ケルトが示す神話をタロットに用いたデッキで潜在意識への問いかけをテーマとしています。作者はケイスティーヴンソン、油絵具で描いた抽象画のようなイメージです。
大アルカナは一枚のカードの中に象徴するものを詰め込み過ぎて若干煩い感じもしますが、それだけ奥行きのあるメッセージ性が隠されているともいえますね。見るたびに新しい発見があります。一方、小アルカナは簡素で読みやすいですね。カード本来の意味を上手く具現化されていてウエイト版よりも分かりやすいと思います。
このデッキは女性の占い師さんにとても人気があるようです。全体的に繊細な印象で女性的なカードが多いのでフィーリングが合うのかもしれません。登場する人物の服装がお洒落なのも人気の秘訣なのでしょう。
私の独断で決めているランキングなので個人的な意見を書きますが、私は人物の顔があまり好みじゃなかったですね;^^
幻想的でとてもファンタジーなカードなのですが、人物は美男美女という感じはなく、なんだか情けない顔をしています(私個人の印象です)。無機質な顔といえば伝わりますかね?表情が薄いので見ていて不安になってきます。
しかし人気のあるデッキなのは間違いないので私が少数派なのでしょう。本当ならベスト10入りするだけの能力を持っていると思います。読みやすさに長けているデッキなので実占重視の方におすすめです。
第23位 Druid Craft Tarot Deck
ドルイドクラフトは水彩画の背景に油絵の人物が描かれているような味のあるデッキです。特徴的な描き方により、くっきりと浮かび上がる人物からは力強さを感じ、ふんわりとした背景からは落ち着いた暖かなイメージが伝わってきます。通常のタロットカードより一回り大きいサイズのおかげで細かい部分までしっかりと描写されていることが分かります。
絵柄に奥行きを感じるのと同様にカード自体にも奥深い意味を持っているように思えます。例えば、聖なる母を表す女司祭長のカードだと通常は聖書を持ち神に仕える女性が描かれています。ところがドルイドクラフトだと魔術本を広げ、天に両手を掲げたマスクの女性が描かれています。なんとも怪しい雰囲気。ソードの1は湖から剣を持った腕が空に向かって伸びていたりと、一枚のカードにこれでもかというほどのストーリーを詰め込んでいる印象を受けます。
タロットに慣れていないうちは解読するのに時間がかかるかもしれませんが、コツを掴むと面白いようにスラスラと物語が現れるデッキです。噛めば噛むほど味がでるスルメデッキですね。
ハードケースに入っているのも何気に嬉しいポイント。ほとんどのカードは頼りない紙箱に入っていますからね。ハードケースなら保管用や持ち運び用にも使えて便利。
第22位 Ghost Tarot
イタリアの伝統的タロットメーカーであるロ・スカラベオ社制作の異色なデッキです。名前の通り登場する人物は幽霊か人間外のものばかり。タロットカードはもともと不思議でミステリアスな存在ですが、このゴーストタロットはさらに怪しさを増幅させ摩訶不思議なデッキになっています。
暗闇からぼんやりと浮かび上がるゴースト達の姿は不気味でありながらもどこか幻想的でファンタスティックな雰囲気を作り出しています。幽霊といえばこの世に生きる者へ何かを伝えるために突如として現れます。ゴーストタロットの一枚一枚に潜むゴースト達も何らかのメッセージを伝えるために目の前に現れた、そんな感じがしてしまいます。
リーディングに関してはライダー版がベースになっているものの、全体的にマイナスのイメージが強くなっています。希望に満ち溢れる太陽のカードも「全員が太陽の下で明るく生きていけるわけではない」とネガティブな意味に。反対にソードの5は虹の橋が架かった青い空のもとに剣士が佇んでいて明るい描写に。このデッキでは基本的に人物は透けていますがソード5の剣士は生身の肉体。「負けても終わりじゃない。敗北こそが真の勝利なのだ」と超ポジティブな意味になっています。
ゴーストタロットは一癖も二癖もあるデッキですが、それぞれのカードには強い念が秘められているような説得力のある不思議なデッキです。デザインが気にいれば観賞用としても楽しめます。最初は実占が難しいかもしれませんが、何度も眺めているうちにフィーリングが合って意思疎通が取れるようになるはず。
第21位 Angel Tarot Cards
エンジェルオラクルカードで有名なドリーン・バーチュー博士監修のもと作成されたエンジェルタロット、「世界で一番優しいタロットカード」のキャッチフレーズは伊達じゃありません。それもそのはず、ドリーン博士は依頼人からタロットカードは怖いとのクレームを受けて、エンジェルオラクルカードを作成しました。その時の経験を活かして「怖くならないように」をテーマにエンジェルタロットを作成しました。
例えば恐怖を表すカードは本来のメッセージを損なわないように他の言葉に置き換えています。吊られた男は目覚め・死神は解放・悪魔はエゴ・塔は人生経験のようにポジティブな表現になります。たとえば、解放には死神の持つ「物事の終わり」という意味と「古い服を脱ぎ捨てて成長する」という前向きな意味が込められています。
通常のタロットが厳格な相談者なら、エンジェルタロットは優しいアドバイザーといったところでしょうか。解釈の違いに不満を感じる人もいるかもしれませんし、優しすぎることに物足りなさを感じる人もいるでしょう。ですが、優しい言葉をかけてほしい人にはぴったりのデッキです。
天使がモチーフになっており登場するキャラクターもマーメイドやユニコーンなど神秘的なものが多いです。天使からのメッセージとなれば説得力も増しますね。優しい天使と交信できるのはエンジェルタロットだけ!
※オラクルカードとは … 用途はタロットカードと同じですが、一番の違いはほとんどがポジティブなメッセージを示しているところにあります。タロットカードは時に厳しい忠告をすることもありますが、オラクルカードは癒しや励ましが主です。各カードに厳密な決まりはなく1セットの枚数もさまざまです。
第20位 ~ 第11位
第20位 Dark Fairytale Tarot
ダークフェアリーテイルは個人的に凄く好きなデッキです。本当はベスト3に入れたいところですが万人受けするかと言われるとちょっと微妙なので、葛藤の末に20位で決着をつけました。
直訳すると闇の妖精というタイトルが表すように黒を基調としたデザインなので、どのカードを引いても死神や悪魔のカードを引いた気分になります。力はライオンを手懐ける女性が何故か叫んでいたり、運命の輪ですらどこか哀愁を感じます。
このデッキで占っても悪い答えしか出ないと思うかもしれませんが、実際に触れてみると印象は少し変わります。落ち込んでいるときに悲しい音楽を聴くと同調効果によって悲しみが薄らぎます。それと同じで、このデッキもマイナスの思考を吸収してくれて、心をニュートラルな状態に持っていってくれます。
そーいう意味では自分占い用のデッキとも言えます。同調効果はあくまでリーディングする人に発揮するものなので、相談者は余計に沈んでしまう恐れがあります。私はとても気にいっているデッキです。
第19位 Voyager Tarot: Intuition Cards for the 21st Century
現代アート風で奇抜なデザインが特徴的なボイジャータロットは美しいや綺麗となどの言葉では表現できない実にエキセントリックなデッキです。
デザイナーを担当するのはジェームズ・ワンレス。ボイジャータロットはこれまでのタロットカードから湧き出る中世のエナジーと、そこから想起する暗黒面と恐怖を払いのけることをテーマとしています。
絵柄はイラストではなく実写をコラージュして描かれています。動物や植物、人形や仏像までもうなんでもありの世界。様々なモチーフによって創り出された世界は一見するとカオスのようでもありますが、斬新な切り口で第六感をチクチクと刺激して夢の世界に引きずり込んできます。
馴染めないあいだは全くワケの分からないデッキですが、一度ハマりさえすれば唯一無二のデッキとなります。他のデッキでは物足りなさを感じてしまうでしょう。カードだけで解釈するのは難しいので日本語解説書付きのボイジャータロット 日本語版にするか、ボイジャータロット解説本である対話するカード?ボイジャータロットからの78の質問?を一緒に手に入れたほうがいいかもしれません。
第18位 Chinese Tarot Deck
チャイニーズタロットは名前が示すとおりアジアンテイスト漂うデッキです。よくある欧米風な絵柄と違って、タロットカードとしては珍しいデザインに驚きます。
ちなみにデザイナーはベルギーの方だったりします。あくまで西洋人が考える東洋っぽい雰囲気のカードです。中国4000年の歴史は感じられないかもしれません。どことなくオリエンタルな雰囲気もあります。
中国の伝統や風習が色濃く反映されているのでリーディングには独特の解釈が必要になります。太極拳を踊ってているカードや、口から火を噴く曲芸師のような魔術師、審判を下す孔子などのカードからどのようにしてメッセージを受け取るかがポイントです。
異色なデッキなので好き嫌いがハッキリと別れそうですが、18位に持ってきたのは追随を許さないその個性。タロットカードはインスピレーションを大事にするからこそ個性もまた重要な要素の一つになります。ちなみに絶版によって一時期はかなりのプレミア価格で取引されていましたが、再販した現在では正規のお値段で手に入ります。わりと人気のあるデッキなのかもしれません。
第17位 Tarot Mucha
アール・ヌーヴォーを代表するデザイナーのアルフォンス・ミュシャをイメージしたミュシャ風のデッキです。耽美主義で繊細な絵柄は美を追求するスタンスが感じられます。線画のようなデザインは日本の浮世絵と通じるものがあります。
カードにはタイトルの記載がないのでライダー版のカードを熟知していて、絵柄からどのカードか判断するための知識が必要になります。上級者向けデッキと考えたほうがいいでしょう。基本的にライダー版準拠なので印象と違ってそこまでとっづきづらい感じはありません。
必要以上の情報が省かれたカードからはイメージだけを頼りにした純粋なリーディングが行えます。このカードだからこーいう意味だという直線的な決めつけは思考の範囲を狭めてしまいます。広い視野が新しい境地への到達を実現します。ミュシャを知らなくても絵柄が好きならおすすめのデッキです。
第16位 Chrysalis Tarot
クリサリスタロットは2014年に発売された新しめのカードですが、非常に人気の高いデッキです。その理由はカラフルでふんわりと柔らかい特徴的な絵柄にあります。明るいデザインのカードが多く、気持ちが沈むような暗いカードは少ないので前向きなリーディングができます。
伝統的なライダー版に対してクリサリスタロットは今風のアプローチが加えられています。女帝はガイア、皇帝はグリーンマンのように変更されておりオリジナル要素が強くなっています。小アルカナのスートもスパイラル・ミラー・ストーン・スクロールとライダー版とは異なります。タロットの知識が浅いうちは少々混乱してしまうかもしれませんね。
クリサリスとはさなぎを意味していて、このデッキには古い殻を破り魂としての成長をテーマにしています。カードの裏面には色彩豊かな蝶が描かれており、さなぎから蝶への進化を題材としていることが伺えます。
一枚一枚のカードに込められた奥深い意味を読み取れば、これまでに無かった斬新なインスピレーションを得られるでしょう。これまでのカードに固定観念が芽生え柔軟な発想ができなくなった方は、クリサリスタロットを使って脳を刺激してあげるとふんわりと柔らかい思考に生まれ変わります。
第15位 Mystical Cats
ペイガンキャッツと同じくこちらもリアルな猫のタロットカード。服を着せたりすることなく擬人化していないところも同じ。
ライダー版準拠ではあるもののそのまんまの絵柄ではないため、読み方が少し異なります。ペイガンキャッツ以上にリアルを追求したためにタロットカードというよりもネコカードと言われたほうがしっくりきます。
可愛さを狙った場合に避ける表現の一つが「死」。遠まわしの描写で死を匂わせる程度。しかしミスティカルキャッツでは死体も登場します。そこでもやはりリアル感を出したかったのでしょう。死体といっても横たわっているだけで血は出ていないので安心してください。
現実の猫をタロットカードにしてみましたという感じのネコカード。このカードで占いをすれば新境地に達するかもしれません。
第14位 The Fairy Tarot
エルフやドワーフなどの妖精と動物たちがコラボレートしたフェアリータロットは実に多彩なカードが見受けられます。小アルカナのスートはハート・ベル・どんぐり・葉っぱを使用するなどの工夫もありユニークな可愛らしさを持っています。
愚者はムーミンに登場するスナフキンのような妖精がタヌキに引っ張られながら旅をしていたり、女帝のカードはワシ(タカ?)を手懐ける妖精、死神のカードも怪しい雰囲気は漂うもののどこか可愛げがあり決して恐怖を感じさせるカードではなかったりと、幻想的な世界が広がるカードです。
そのためにライダー版とは違った独自の解釈で描かれているカードもあります。全く違うというわけではないので、コツを掴めばすらすらとリーディングができるようになるはず。絵本に出てくるようなユーモア溢れるキャラクターが気にいったならちょっとの努力で十分にカバーできます。
第13位 Tarot of the Pagan Cats / Tarot de los Gatos Paganos
猫!ねこ!ネコ!見渡す限り全てが猫だらけなタロットカードです。動物が擬人化されているタロットは多くありますが、このペイガンキャッツの特筆すべき点は猫が猫として描かれていることにあります。
同じように猫を題材にしたホワイトキャッツと呼ばれるデッキがあります。そちらは猫を人間のように描いているだけのいわゆる比喩表現のようなもの。猫の顔をした人間と考えると分かりやすいですかね。
ペイガンキャッツに描かれる猫は猫そのもの。動きや仕草が完全に猫です。それも細部まで再現したリアルな猫。リアルすぎて若干好き嫌いが分かれるかも?猫を飼っている方だと馴染みやすいでしょう。カードの枠の部分が肉球で装飾されていたりと小ネタも多く仕込まれています。そういった意味でも非常に面白いデッキです。
Tarot of the Pagan Cats についてはこちらの記事でさらに詳しくレビューしていますので参考にしてみてください。
第12位 Thelema Tarot
タロットカードの美しさとは、目を奪われるほどに綺麗で神秘的なデザインだったり、一つの芸術作品としての完成度を指して美しいと称します。このセレマタロットでは人間の造形美、つまり美男美女の美しさを極めたカードになります。
外国の美男美女といえば彫りが深く濃ゆい顔であることが多く日本人の感性とは少々異なります。しかしセレマタロットに描かれる美男美女は日本人と欧米人のハーフのような柔らかい美しさなのでとても親しみやすい顔になっています。どのカードにも綺麗な人・素敵な人・可愛い人・かっこいい人ばかりが登場します。異性としての感情が揺さぶられて新しい閃きが生まれること間違いなし。
人物だけでなく実写とCGを組み合わせて描かれる背景も風光明媚。光の使い方も秀逸でミテリアスと神々しさの両方をバランスよく醸し出しています。この美しさは言葉では言い表せないので、ぜひとも自分の目で確かめてもらいたいものです。
第11位 Thoth Tarot Deck
タロットカードで大事なことはインスピレーション、つまり発想力。このトートデッキはインスピレーション力向上に重点を置いています。
と言うのも、プロスポーツ選手が行うメンタルトレーニングで使用する残像カードをご存知でしょうか。集中力が増す・リラックスできる・ポジティブな思考になれるといった効果を持っているカードです。脳を刺激して心を動かすための特殊な模様が描かれています。
トートデッキはその残像カードに非常に近いデザインになっています。カードを眺めているだけで直感を揺さぶり深層心理から様々なイメージが湧き出てきます。そのインパクトは凄まじく魔力が宿っているのではと言われるほど。
潜在意識をもコントロールする悪魔のタロットデッキ、トートはライダーウェイト版とはまた違う解釈が必要になるためタロットの知識が浅いうちは手を出さないほうが良いかもしれません。上級者用と考えて惜しくもトップ10からは外しました。トートデッキのパワーは本物なのでタロットを極める覚悟がある方は手に入れてみてはいかがでしょうか。
第10位 ~ 第6位
第10位 Golden Tarot of The Renaissance/Tarot Dorado Del Renacimiento: Tarot De Estensi/Estensi Tarot
シャルル六世が愛用していたタロットカードであるグランゴヌール・パックをゴールド加工したもの。古風な絵柄は馴染みのウエィト版やマルセイユ版ともまた違った解釈が必要になります。
歴史の重みを感じさせてくれるカードからは今までになかった新しいイマジネーションを生み出してくれます。視野を広げるのに一役買っています。
中には少々グロテスクな描写のカードもありそーいうのが苦手な人には少し厳しい面もあります。自分の手で去勢した男性や首のない胴体から血が噴き出しているなど。
気色悪いという感情や不快感もインスピレーションの幅を広げるうえで大事な要素になってきます。そういった意味でもあえて10位に持ってきました。新しいセンスを身に着けてレベルアップするためのカードです。
第9位 Mystic Faerie Tarot
たくさんの妖精達が描かれるロマンティックなカードです。主な舞台は森と湖、一枚一枚におとぎ話のような物語性を感じます。解説書には「冒険の準備はいい?」との見出しも。
フェニックスやドラゴンなどギリシア神話に出てくるような伝説上の生き物も登場します。ライダー版に準拠はしているものの、中にはこの世界独自のセンシビリティで描かれているカードもあるので、これまでの知識よりも素直に感じたままのインスピレーションが重要になってきます。
小アルカナでは各スートごとに絵本を眺めているような感覚があります。カップでは水の妖精と男の子との恋物語、ペンタクルスでは自然を育てる妖精、ソードでは青いバラの物語、ワンドではドラゴンの卵が題材となった物語が展開されていきます。
タロットカードからストーリーを感じたい方はまずこのミスティックフェアリーから始めるといいでしょう。
第8位 Golden Tarot of Klimt/ Tarot Dorado De Klimt (Lo Scarabeo Decks)
オーストラリアの画家であるグスタフ・クリムトの絵画をモチーフにしたタロットカードです。本人が描いたわけではないので気をつけてください。クリムト風のイメージです。とは言ってもデザイン性は高く非常に美しいカードばかり。
全てのカードに金のエンボス加工が施されておりカードの艷やかとの相乗効果で芸術的な印象を受けます。ちなみにエンボス加工とは模様を浮き上がらせる加工のことです。そのためシャッフルするのが少しもったいなく思います。
男性同士で抱き合っていたり、やせ細った妊婦や栄養失調の女性の裸体が描かれているなど官能的でもあります。正直、占い用というよりは観賞用のタロットカードと考えたほうがしっくりきます。額縁に並べて飾っておきたいほど。どうしても実占で使用したければ2つ購入して使い分けたほうがいいかも。
第7位 Miniature Rider Waite Tarot Deck
ライダーウェイトのミニチュアサイズ版(8cm * 5cm)です。持ち運び用として二つ目のデッキに選ぶ方が多いです。絵柄はライダーそのままなのでタロットカードとして十分な実用性があります。
バッグやカバンに入れておけばいつでもタロット占いができます。急な相談にも即座に対応可能。タロット占いはテーブルいっぱいにカードを拡げてスプレッドするので広いスペースが必要になりますが、このミニサイズ版なら問題ありません。
手の小さい女性でも扱いやすいサイズですが、手の大きな男性は少し使いづらいかもしれません。絵も当然小さくなるので細かい描写まで確認するのが少し大変です。あくまでも持ち運び用として考えたほうが良さそうです。とにかく小さいです。
第6位 Tarot of the Magical Forest/Tarot del Bosque Magico
「魔法の森のタロット」という名前の通り、このカードはいろいろな種類の動物がモチーフになっています。大アルカナではブタが、小アルカナではウサギ・カエル・ネコ・キツネがタロットの世界へと案内してくれます。
海外特融の感性でデフォルメされたキャラクター達はとても個性的で癖があります。丸いギョロっとした目玉が特徴。最初は何の動物かよく分からないカードもありますが慣れてくるとハマってしまう絵柄です。
カードを眺めていると不思議の国のアリスの世界に入り込んだような錯覚におちいります。それだけ神秘的でミステリアスなタロットです。その能力は占いにも現れるようで、このカードを使うと実占での的中率がアップしたとのレビューも多く、鑑賞でも占いでも評判が良いですね。
第5位 ~ 第1位
第5位 Tarot Of White Cats / Tarot De Los Gatos Blancos
ホワイトキャットの愛称で呼ばれるこのカードは猫がモチーフになっているタロットカードとしても有名です。78枚全てのカードに猫が潜んでいます。猫好きなら文句なし。
猫が主役になっているだけで基本はライダーウェイトを忠実に再現しているので初心者でも読み取りやすくなってます。猫ならではの多彩な表情のおかげで小アルカナはこっちのほうがメッセージを読みやすかったりします。タロットカードの人物ってなぜか無表情なんですよね。
欠点は性別が分かりづらいこと。「男性的な」「女性的な」とリーディングするときに少し戸惑ってしまうことも。ある程度タロットカードに慣れている方なら困らないとは思いますが。
可愛くて女性から人気のデッキです。女性から相談を受けて占うことがある方は持っておいて損はないです。かわいい~と喜ばれますよ。
第4位 Golden Tarot
金ピカでゴージャスなカードはまさに名前の通りゴールデンタロット。まるで絵画のような芸術さと合わさってとても気品の高いエレガントなタロットカードです。
上品であるがゆえに気難しく最初は少し読み取りづらい印象があります。「そんなことでは答えを教えてさしあげませんわよ、オホホホ」とマダム口調に言われている気分になります。
しかし何度も使い続けているうちにだんだんとその世界に入り込んでいくと、途端に気難しさは消え、心が通いあうカードに変化します。それでも品位の高さは失わないので、占いでは「自分が思う通りに進めばよろしいんじゃなくて、オホホホ」と格が違う場所から助言を貰っている気持ちになれます。
別次元からの言葉はまるで神様が発しているかのよう。魔術師のカードはイエス・キリストをモチーフにしているのでこの例えもあながち間違いではなかったり。
第3位 Universal Waite Tarot Deck
ライダー版をメアリー・ハンソン・ロバーツの手によって描きなおしたカードです。通常のライダー版は色が強く目にきつい感じがあります。特に原色は見ているとだんだん疲れてきます。
このユニバーサル版は色鉛筆で描いたような絵柄でとても目に優しくなっています。ライダー版のデザインはそのままで淡いパステル調になっているのが人気の高い理由です。繊細で細かい部分までハッキリを確認できます。
ビジュアルよりも実践重視、だけどライダー版は色合いが目に痛いという方におすすめです。
第2位 Pictorial Key Tarot/Tarot De La Clave Pictorica
あえてこの Pictorial Key Tarot を2位に持ってきてみました。ライダー版の絵柄をCGで書き直したカードです。ここまでするかと言うほどにリアルな人間が描かれています。裏側の十字架も神秘的でGOODです。
リアルすぎる絵柄が苦手な人も多いと思いますが、実際に触ってみると印象とは異なり非常に扱いやすいカードだったりします。リアルな現実感とCGが出すミステリアス感が絶妙のバランスで驚くほどにインスピレーションが湧き起こってきます。
ライダー版に忠実なのでタロットカードを知らない人が見ると「なんとなく見覚えはあるけどなんかイメージと違う。凄そうなカードだなぁ」と一目を置かれる存在になれる(かも!)。
CG系のタロットはやたらと派手で絵が散らかっていてリーディングの邪魔になることも少なくないですよね。それに比べると Pictorial Key Tarot は随分と落ち着いています。服を着ていない人物のカードはちょっとだけエロティックなのはご愛嬌。
第1位 The Rider Tarot Deck
堂々の1位はやはりなんと言っても The Rider Tarot Deck。基本中の基本ですからね、これは揺るぎません。タロット占いをやる方だったらほとんどの人が持っているであろうカードです。
ライダー版、ウェイト版と呼ばれ世界中で愛用されています。タロット関連の書籍や解説本ではほぼこのカードですので初心者の方にもおすすめ。分かりやすい絵柄からは様々な意味が読み取れ、リーディングをこなすほど新しい発見が見つかる奥深いカードです。
現役の占い師も愛用しているので、絵柄にこだわりがなければこの1つだけで永遠に使い続けられます。タロットカード of the タロットカード。
The Rider Tarot Deck についてはこちらの記事でさらに詳しくレビューしていますので参考にしてみてください。
オリジナルタロット
インテグレーションタロット
プロのタロット占い師である守田矩子さん監修のタロットカードです。普通のショップでは手に入らないためランキング外にしましたがこちらもなかなか良い感じのタロットです。
プロのタロット占い師が監修しただけあって占いに使いやすいデザインになっています。大アルカナはリーディングに必要な特徴をしっかりと捉えていて、小アルカナは一目でわかりやすくなっています。それでいてタロットカード本来の神秘的な魅力を持っているのは素晴らしいの一言。
こちらから全てのカードを見ることができます。
全てのカードを見る
「普通のタロットカードには飽き足りた」という方におすすめです。